2008 |
06,30 |
27日まで中日劇場でやっていた、
スーパー歌舞伎の「ヤマトタケル」に行ってきました。
歌舞伎は2回ほど行ったことがありますが、スーパー歌舞伎は初めて。
はっきりいって、「勧進帳」と「藤娘」と連獅子が出てくるのが
演目に含まれていたなぁという位の記憶で、
面白かったのか面白くなかったのかも覚えていないほど・・・
とっても失礼なのですが、
「歌舞伎役者さんって、普通のお芝居やっても上手なんだ」
というのが始まってすぐの感想でした。
何と言っても、演技に迫力がありました。
テレビでは色々な歌舞伎役者さんがドラマなどに出演されていますが、
やっぱり舞台にはテレビや映画など映像とは違う迫力があります。
ヤマトタケル役は、右近さんと段治郎さんがダブルキャストで演じています。
私が見た公演では段治郎さんがタケル、
供としてタケルと行動するタケヒコ役が右近さんでした。
品があって男前な段治郎タケルと
どこかユーモラスで気風のいい右近タケヒコ。
この二人が入れ替わった公演も是非見てみたいと思わせる、
そんな素晴らしい舞台でした。
大掛かりな舞台に派手な立ち回り、アクロバティックなシーンに、
ミュージカルを思わせる迫力のある歌や踊り。
鳴物や謡や舞や見得を切るシーンなど、
伝統的な歌舞伎のスタイルという土台の上に、
新しいものを違和感なく融合させている点が、
このスーパー歌舞伎の最も素晴らしいところだと思いました。
そして演者さんの素晴らしいこと!
兄姫(えひめ)と倭姫(やまとひめ)という二人の女性は、
年齢設定は違えどもキャラクター的には似ているという気がしました。
二人ともタケルを大きな愛で包み、一歩ひいたところから優しく見守る女性。
しかし笑也さん演じる兄姫は、おしとやかでたおやかな中に、
タケルを心から愛する内に秘めた情熱や強さが見え隠れしました。
笑三郎さん演じる倭姫はただただもう大きく深く強い愛情でタケルを包み、
でもそこには知性やユーモアという人間味あふれる一面を持っていました。
脚本も面白く、ヤマトタケルはじめ、
どのキャラクターもそれぞれが魅力的に描かれていました。
特に主人公タケルは伝説で見られるような強さだけではなく、
様々な面が描かれています。
優しさや誠実さや繊細さ、ユーモアがあり大胆で純粋・・・
そして何より伝説の英雄というだけでなく、
彼もまた人であるがゆえの愚かさまでもが描かれた点が
素晴らしいと思いました。
物語のラストで、タケルが白鳥となり宙釣りで劇場に羽ばたくシーン。
一番前の席だった私の目の前で段治郎さんが
愛する人達へのメッセージを投げかけます。
それまで父に認められない苦しみ、愛する人を失う悲しみなど、
何度も段治郎さんのほほを涙がつたっていました。
でもこのシーンでは目に涙をいっぱいためながらも、
涙が瞳からこぼれ落ちることはありませんでした。
それは私にとって、この物語が悲しみだけでは終わらなかった証でした。
でも、本当の救いはその後カーテンコールにありました。
父帝の膝に顔をうずめるタケルの肩に、優しく手を添える帝。
あんなにも求めてやまなかった父の愛をタケルが感じた瞬間です。
ヤマトタケル、意外と泣ケル・・・
来年もぜひスーパー歌舞伎の公演をやってもらいたいものです。
そうしたら、必ず足を運ぶでしょう・・・・
スーパー歌舞伎の「ヤマトタケル」に行ってきました。
歌舞伎は2回ほど行ったことがありますが、スーパー歌舞伎は初めて。
はっきりいって、「勧進帳」と「藤娘」と連獅子が出てくるのが
演目に含まれていたなぁという位の記憶で、
面白かったのか面白くなかったのかも覚えていないほど・・・
とっても失礼なのですが、
「歌舞伎役者さんって、普通のお芝居やっても上手なんだ」
というのが始まってすぐの感想でした。
何と言っても、演技に迫力がありました。
テレビでは色々な歌舞伎役者さんがドラマなどに出演されていますが、
やっぱり舞台にはテレビや映画など映像とは違う迫力があります。
ヤマトタケル役は、右近さんと段治郎さんがダブルキャストで演じています。
私が見た公演では段治郎さんがタケル、
供としてタケルと行動するタケヒコ役が右近さんでした。
品があって男前な段治郎タケルと
どこかユーモラスで気風のいい右近タケヒコ。
この二人が入れ替わった公演も是非見てみたいと思わせる、
そんな素晴らしい舞台でした。
大掛かりな舞台に派手な立ち回り、アクロバティックなシーンに、
ミュージカルを思わせる迫力のある歌や踊り。
鳴物や謡や舞や見得を切るシーンなど、
伝統的な歌舞伎のスタイルという土台の上に、
新しいものを違和感なく融合させている点が、
このスーパー歌舞伎の最も素晴らしいところだと思いました。
そして演者さんの素晴らしいこと!
兄姫(えひめ)と倭姫(やまとひめ)という二人の女性は、
年齢設定は違えどもキャラクター的には似ているという気がしました。
二人ともタケルを大きな愛で包み、一歩ひいたところから優しく見守る女性。
しかし笑也さん演じる兄姫は、おしとやかでたおやかな中に、
タケルを心から愛する内に秘めた情熱や強さが見え隠れしました。
笑三郎さん演じる倭姫はただただもう大きく深く強い愛情でタケルを包み、
でもそこには知性やユーモアという人間味あふれる一面を持っていました。
脚本も面白く、ヤマトタケルはじめ、
どのキャラクターもそれぞれが魅力的に描かれていました。
特に主人公タケルは伝説で見られるような強さだけではなく、
様々な面が描かれています。
優しさや誠実さや繊細さ、ユーモアがあり大胆で純粋・・・
そして何より伝説の英雄というだけでなく、
彼もまた人であるがゆえの愚かさまでもが描かれた点が
素晴らしいと思いました。
物語のラストで、タケルが白鳥となり宙釣りで劇場に羽ばたくシーン。
一番前の席だった私の目の前で段治郎さんが
愛する人達へのメッセージを投げかけます。
それまで父に認められない苦しみ、愛する人を失う悲しみなど、
何度も段治郎さんのほほを涙がつたっていました。
でもこのシーンでは目に涙をいっぱいためながらも、
涙が瞳からこぼれ落ちることはありませんでした。
それは私にとって、この物語が悲しみだけでは終わらなかった証でした。
でも、本当の救いはその後カーテンコールにありました。
父帝の膝に顔をうずめるタケルの肩に、優しく手を添える帝。
あんなにも求めてやまなかった父の愛をタケルが感じた瞬間です。
ヤマトタケル、意外と泣ケル・・・
来年もぜひスーパー歌舞伎の公演をやってもらいたいものです。
そうしたら、必ず足を運ぶでしょう・・・・
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